18〜eighteen〜


 翌日は日曜だった。ゆっくり寝ていようと思っていたら、
枕元にあった携帯のバイブ音で目が覚めた。
時計を見ると6時半だった。こんな時間に誰かと迷惑な気分になった。
しかしメールを見た瞬間、そんな気持ちは消えて眠気もふっとんだ。
先生からのメールがきていた。
返事がきたらいいなと期待していたが、まさか本当にくるとは…。
頭の中は真っ白で、自分を落ち着かせるために何度もメールを呼んだ。
まず、私がメールしたことへのお礼が書かれていた。
そのあとには、まめに更新していこうと思うので、
これからもよろしくお願いします。
といった内容が書かれていた。
そして最後には、先生の気遣いが窺えた。
『P.Sこのメールで起きてしまったらごめんなさい。』

 私はすっかり目が覚めてしまった。
返事がきたことを、昨日一緒にメールを送った友達に早く報告したかったが、
日曜の早朝に報告メールをしたらかなり迷惑だろうと思い止まった。
しかし一時間経ったところで、しびれをきらした私は友達にメールをした。
するとすぐ返事がきた。朝早かったのでいささか迷惑そうだったが、
一緒に喜んでくれた。

 私は先生に返事をしたくなった。
今度は私自身がちゃんとメールしたかったのだ。
それに、もしやりとりが始まったらいいなという期待もあった。
友達にはもちろん止められた。
本当にやりとりが始まって、そのまま続けばいつかはボロがでる。
それはまずいだろうと。
それでも私はメールをした。
返事をくれたことのお礼と、また新たにエッセイを書いていただければと思いますと。
先生から返事はこなかった。
今度はこないだろうと覚悟していたものの、がっかりしている自分がいた。

 数日してから、ふとある考えがうかんだ。
まさかと思いつつ携帯から接続してみると、私の予感は的中していた。
先生のエッセイが更新されていた。
私の思考回路は入り乱れていた。
そんな自分を落ち着かせるように、じっくりとそのエッセイを読んだ。
そして、更新されていたエッセイを読まなかったことにした。
私がエッセイをまた書いてほしいというメールをしたから更新してくれた。
それだけで十分だった。
でも…もし本当にそうなら、エッセイを更新してくれた先生に
私も応えなければならない。
またメールを送るというのには、さすがに躊躇する気持ちがあった。
自分の中で、この前のを最後にしようと決めてメールしたのだから。
そう割り切りつつも気になって、迷って悩んだ結果、
私は感想のメールをすることに決めた。

 週末にメールした。
エッセイを読んで、自分が思ったことをかいた。

 その日の夜中に、私が勉強しているとメールがきた。2時だった。
何も考えずにメールを見ると、
見慣れないアドレスだった。
誰だろう?と不信に思いながらメールを読んでいると、
エッセイの感想を送ったことにお礼がかかれていた。
先生からのメールだった。
『パソコンの調子が悪いので、携帯からのメールです。』
という部分を読んで、自分が見たことのないこのアドレスは先生のものだと
一本の線でつながった。その瞬間、私は自分の携帯を思わず手離した。
落ち着くまでに時間を要した。
メールがまだ読み途中だったので、自分を何とか落ち着かせて
続きを読んだ。
私がどんな小説を読むのか聞かれた。
話の内容だと、どうやら先生が書いている小説の読者になってほしい…
そういうことみたいだ。
嬉しかった反面、困惑してしまった。
小説というのだから長い文章になるだろう。
そうなると、携帯の字数では到底たりない。
必然的にパソコンに送るということになる。
しかし、私はパソコンを持っていない。
そんなこと正直に話せるわけがない。
でも先生の小説には興味があった。
読みたい。でも読めない。
私はどうすることもできなかった。
それに、やはり生徒の私が読んではいけないだろうと冷静になり、
次の日、パソコンが壊れているから小説が読めないと断った。
先生からは『それは残念です。』という一言だけのメールがきた。
私はこれでよかったんだと自分に言い聞かせながら、やりきれない気持ちになった。
せっかくの申し出を断った。しかもウソをついて。
このままではいけないと思った。

 このことを友達に相談した。
すると友達は携帯でも字数制限のなくなるという手段を教えてくれた。
アドレスを教えてもらい、登録をした。
本当に字数制限がなくなるのか、いまいち信憑性がなかったが、
今はそうするしかなかった。
学校の昼休み時間中に先生にメールした。
『パソコンは直りそうになく、携帯でも字数制限がなくなるというのに登録してみました。
うまくいくかどうかわかりませんが。』と。
それから字数制限のなくなる用のアドレスを記しておいた。



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